横浜の映画史、とりわけオデヲン座の歴史研究で知られる映画史研究家・丸岡澄夫(まるおか・すみお)さんが14日午前6時33分、老衰のため亡くなった。96歳。
1923年、横浜市生まれ。横浜高商(現・横浜国大経済学部)を卒業後、長く市立横浜商業高校(Y校)の教諭を務めた。
同校を定年退職後、地元横浜の映画史の発掘と研究に打ち込み、かつて洋画封切りの殿堂として全国に聞こえた伊勢佐木町のオデヲン座や、中区にあった大正活映撮影所などの歴史を掘り起こした。本紙に「よこはま映画外史 オデヲン座物語」(85年3月~87年6月)を連載。2003年、横浜文化賞受賞。
映画同好会「シネマトーク」代表を長く務めた。大衆文学研究会、横浜郷土研究会、横浜ペンクラブなどの会員。著書に「オデヲン座物語」(私家版)、編著に「封切館オデヲン座資料集」(映画資料研究会)、「かながわシネマ風土記」(かもめ文庫)など。