JR南武線津田山駅(川崎市高津区市下作延)の自由通路と橋上駅舎の新設工事起工式が13日、駅に隣接する工事用地で行われた。市とJR東日本の事業で2020年春の完成予定。近接の市立下作延小学校児童の通学環境の改善をはじめ、「開かずの踏切」の解消、線路による地域の分断緩和が期待されている。
福田紀彦市長は式で、同様の片側改札駅である稲田堤、久地駅などの橋上駅舎化を進めることに触れ、「5駅の中で先駆けて工事が始まる。暮らしやすくなることを期待したい」とあいさつ。JR東日本横浜支社の渡利千春支社長も「地域や利用者に魅力や愛着がわくよう市と協力していきたい」と述べた。
同校によると、事故などの影響で通学中の児童が踏切を渡れずに立ち往生することがあったという。矢野ゆう子校長は「自由通路の入り口近くに校門もできるので、安全に登校できるようになる」と歓迎した。
新駅舎と自由通路はホーム中央付近に整備し、19年春に北口の一部供用を開始。津田山駅は南武線本線で唯一バリアフリー化されていなかったが、自由通路とホーム上にエレベーターが整備される。駅舎は鉄骨2階建てで延べ床面積約660平方メートル(自由通路含む)。淡い緑と白色を基調にした現代的なデザインで、老朽化したホームも改良する。