東日本大震災の被災地を支援しようと、三浦半島の農家が今年も野菜を届ける。地元産のダイコンやキャベツなど約700箱が10日、大型トラック1台に積み込まれた。同日夜出発したトラックは、11日午前に宮城県南三陸町の仮設住宅に到着する予定という。
三浦市農業協同組合では震災発生の約1カ月後に岩手、宮城両県へ野菜を提供した。「新鮮な野菜を食べて元気になってほしい」との思いを込め、毎年3月11日に合わせて活動を継続。2014年からは、よこすか葉山農業協同組合と合同で同町の支援に取り組む。
今年は農家約620軒が協力し、ダイコンやキャベツなどを提供。三浦市農協職員が10日、集荷場2カ所をトラックで回り、箱詰めされた野菜を積み込んだ。両農協の役員らが現地入りし、11日に同町内へ届ける。
同町によると、昨年6月に魚市場、今月3日にはかさ上げされた土地に商店街がオープンするなど復興が進む一方、1月末現在で817世帯2319人が依然として仮設住宅(みなしを含む)で暮らしている。
三浦市農協の出口吉男代表理事組合長(69)は「三浦半島の野菜が届くことを楽しみにしてくれており、できる限り支援を続けていきたい」と話している。