伊勢原市の公式イメージキャラクター「クルリン」の新しい着ぐるみが完成した。同市では初となるネット上で資金を集めるクラウドファンディングの手法を導入し、制作費の大半を寄付で賄うことができた。
「お洋服新調プロジェクト」と題し、昨年10月17日~11月30日に55万円を目標に募集した。市財政は少子高齢化で伸び続ける社会保障などの費用に、税収の伸びが追い付かず、逼迫(ひっぱく)。クラウドファンディングをイベントなどの資金調達に使えないか、テストケースの意味合いもあった。
寄付額は1人3千円以上に設定。締め切り前日の同11月29日までに、42人が寄付。30万円を寄せた人もいた。制作費57万円に対し、55万2千円が集まった。市は「クラウドファンディングは非常に有効。伊勢原観光道灌まつりや花火大会などでも検討したい」としている。
新しい着ぐるみは3月1日、同市上粕屋の古民家「雨岳文庫 山口家住宅」で開催中の「春色フェスタ」で初公開された。クルリンは、大山こまをモチーフに、2013年に誕生。着ぐるみは2体あったが、貸し出し要請も増えてきたため、3体目の制作に踏み切った。