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川崎市医師会付属准看護学校
60年の歴史に幕 県費補助打ち切り受け

話題 | 神奈川新聞 | 2017年3月3日(金) 02:00

卒業式や閉校式に向けてスライド作成などの準備を続ける生徒たち=川崎市医師会付属准看護学校講堂
卒業式や閉校式に向けてスライド作成などの準備を続ける生徒たち=川崎市医師会付属准看護学校講堂

 川崎市医師会付属准看護学校(川崎区宮前町)が4日に閉校し、60年の歴史に幕を閉じる。看護師不足がいわれる中、県の運営補助費の打ち切りを受けたもので、関係者からは「競争率4倍とニーズがあるのに残念だ」などと惜しむ声も多い。同日は最後の卒業生26人を送り出し、県内初の医師会立准看護学校の伝統のともしびが消える。

 黒岩祐治知事が2012年6月、県として正看護師養成に力を入れるため准看護師養成を停止する方針を表明。さらに民間の養成施設に支出していた運営補助費を16年度末で打ち切ったことから閉校が決まった。県内の准看養成施設は4カ所あるが、相模原准看護学院(相模原市南区)も今月閉校し、小田原看護専門学校(小田原市)は来年3月閉校。自衛隊横須賀病院准看護学院(横須賀市)のみが存続するという。

 川崎市医師会付属准看護学校は、開業医や中小病院の看護師不足を補うため、働きながら学べる学校として1957年に開校。当時の入学者は33人で、暖房もない畳の部屋から始まった。「地元の医師らも手弁当で教壇に立つなどして続けてきたのに」と同医師会会長の高橋章校長は無念そう。同校ではこれまで計2595人が巣立ち、市内外の医療現場を支えたり、正看護師(正看)養成専門機関に進学したりしている。

 「長年にわたって看護職を育てていただき大変感謝している」と市看護協会の広瀬壽美子会長。「今後、多職種連携の中で看護職も高度な技術や知識が必要になる。そうした方向に向かうための一歩になれば」と続ける。

 高橋校長は「介護施設や保育園など、救急医療以外では准看護師のニーズは高い。東北などでは養成学校が新設されている」と語る。さらに入学者の平均年齢が32歳である点に触れ、「働きながら、あるいは子育てしながら学べ、授業料が比較的安いということもあり、さまざまな事情で入学する生徒も多い。そうした生徒の行き場がなくなる」と懸念する。

 医師会館内の同校講堂では4日、卒業式の後に閉校式が行われ、ナイチンゲールのランプをデザインした校旗が医師会に返還される。旅行会社を辞めて学んだ植田亜季さん(40)らは、「実習など本当に充実した日々を過ごせただけに、母校がなくなるのはさみしい」と話し、卒業式の準備に余念がない。

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