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海難防止の歩み紹介 横浜で企画展

話題 | 神奈川新聞 | 2017年2月24日(金) 02:00

1950年代の救命浮器や救命胴衣などが展示されている企画展=横浜みなと博物館
1950年代の救命浮器や救命胴衣などが展示されている企画展=横浜みなと博物館

 海難の歴史をたどり再発防止への歩みに焦点を当てた企画展「海難と救助-信仰からSOSへ-」が横浜市西区の横浜みなと博物館で開かれている。海運や造船技術の発展につれて海難の規模が大きくなり、救助の態勢と技術の変遷を資料約230点で紹介している。4月16日まで。

 江戸時代は海上安全を神仏に祈願したが、近代になって外国貿易が盛んになると、船員や水先人は免許制となり、灯台や標識、海図の製作などが進められた。

 一方で重大な海難が起きるたびに、救助態勢の整備や法制度の充実が進んだ。1886年の貨客船ノルマントン号沈没事故後には、遭難者を救助する全国組織の大日本帝国水難救済会(現在の日本水難救済会)が発足した。1912年のタイタニック号沈没事故後には船舶の安全確保を定めた「SOLAS条約」が採択。全員が搭乗できる救命艇や遭難信号を送受信するモールス無線電信設備の設置などが盛り込まれた。

 東京湾で74年に起きたタンカー第拾雄洋丸爆発炎上事故後には海上保安庁に特殊救難隊が設置されるなど、重大海難に立ち向かう動きはなおも続く。展示では救命いかだや救命胴衣、無線通信技術の進歩もたどることができる。


最新式の救命いかだや救命胴衣も展示されている企画展=横浜みなと博物館
最新式の救命いかだや救命胴衣も展示されている企画展=横浜みなと博物館

 担当学芸員は「海難は発生すると船体や積み荷、人的被害が大きい。いつの時代も海難を防ぐことに力を注いできた」と話す。展示解説は26日、3月12日、4月16日に開かれる。

 神奈川新聞社などの後援。入館料は一般200円、小中高校生と65歳以上100円。月曜休館。問い合わせは、同館電話045(221)0280。

 
 

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