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地域で見守りを支援
認知症の方安心して 相模原でサポーター養成花盛り

話題 | 神奈川新聞 | 2017年2月13日(月) 12:16

軽い体操を取り入れながら学んだ認知症サポーター養成講座 =相模原市中央区淵野辺4丁目
軽い体操を取り入れながら学んだ認知症サポーター養成講座 =相模原市中央区淵野辺4丁目

 認知症の人やその家族を支援するボランティア「認知症サポーター」を養成する講座が相模原市内で花盛りだ。市商店連合会が市内全域に広げた取り組みをリードする一方、理容師や美容師などが加盟する環境衛生協会も独自に講習会を開催。認知症への理解を深め、認知症の人や家族が安心して暮らせるまちづくりを目指している。

 「認知症の方は、失敗続きで自信を失う連続。焦りと不安を常に抱えているのです」。7日夜、JR淵野辺駅北口の「にこにこ星ふちのべ商店会」(植田憲司会長、加盟66店)が開催した養成講座。講師の説明に地域の商店主らがうなずいた。

 講師は介護支援専門員の糠信千代子さん(NPO法人Linkマネジメント)と佐藤隼さん(さがみリハビリテーション病院)。「驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけない、否定しない、この四つを心掛けてくださいね」と優しく語り掛けた。

 約1時間の講座は、軽い体操でリラックスしながら、相手が驚かない声の掛け方や認知症とみられる人を見掛けた場合、高齢者支援センターに連絡すれば、その人の状況を把握している可能性が高いことなどを学んだ。

 参加者の一人でパン菓子製造販売店のオーナー指原慎也さん(37)は「認知症に限らず不安に思う気持ちは誰でも同じ。優しく接するために、まず家庭内で実践したい」と話し、改めて身近な問題だと感じたようだ。

 認知症サポーターは、認知症について正しい知識を持ち、本人や家族を温かく見守る「応援者」のこと。所定の講座を受講して登録した講師「キャラバン・メイト」の講座を受ければ誰でも認定され、地域で見守る役割を担う。同市内では2万7890人(昨年12月末現在)が認知症サポーターに認定されているが、市人口のわずか3・9%だという。


理美容業界も「認定」続々


ごみを出す際、認知症のお年寄りに対し言葉のかけ方なども学んだ=相模原市あじさい会館ホール(環境衛生協会提供)
ごみを出す際、認知症のお年寄りに対し言葉のかけ方なども学んだ=相模原市あじさい会館ホール(環境衛生協会提供)


 理容業、美容業者などでつくる相模原環境衛生協会(鈴木貴市会長)が主催する認知症サポーター講座がこのほど、相模原市中央区のあじさい会館で開かれた。組合に加入している理容師、美容師212人が参加した。

 市民と接することが多い理容師や美容師に「やさしいまちづくり」に貢献してもらおうと企画。市キャラバン・メイト連絡会会長で、さがみリハビリテーション病院所属の市川勝さんを講師に招き、認知症の基礎的知識について説明を受けた。日常生活で認知症のお年寄りに接したとき、どう声を掛ければよいかを学んだ=写真(協会提供)。講習会終了後、参加者全員が認知症サポーターと認定された。

 受講した理容師の一人は「自分の店にも繰り返し同じことを言うなど、認知症と思われる方が散髪しに来ることがある。講座で学んだことを、今後の対応に生かしたい」と話した。

 
 

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