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横浜市南区で温暖化テーマで講演会
手話通訳分かりやすく 健常者と聴覚障害者がタッグ

話題 | 神奈川新聞 | 2017年2月13日(月) 11:33

2人の手話通訳者を介して開かれた講演会 =フォーラム南太田
2人の手話通訳者を介して開かれた講演会 =フォーラム南太田

 健常者と聴覚障害者の2人一組の手話通訳を介した講演会がこのほど、横浜市南区のフォーラム南太田で開かれた。テーマは地球温暖化。出席した約90人の半数は聴覚障害者で、手話や視覚情報を駆使して、理解しやすい発信に努めた。

 主催は同区で活動する手話サークル「かもめ」。メンバーで、気象予報士でもある関田昌広さん(34)=鎌倉市=が「情報弱者である聴覚障害者にも地球規模の問題を分かりやすく伝えたい」と企画した。

 主催者によると、聴覚障害のある手話通訳者は「ろう通訳」という専門の訓練を受けており、健常者の通訳に比べてELK(当事者しか持てない言語外知識)があるため、より快適な通訳を提供できるという。

 日本気象予報士会副会長の小西雅子さんが話した内容を、客席最前列に座る健常者の手話通訳者が翻訳。その手話を見ながら、壇上にいる聴覚障害の通訳者が客席に伝えた。小西さんの発言はパソコンに打ち込まれ、壇上の画面にリアルタイムで表示された。

 小西さんは国内でも熱中症患者が激増しているといった身近な話題を挙げて解説。平均気温の変化を示すグラフや温暖化によるリスクの一覧などをプロジェクターで映し出し、視覚に訴えた。

 小西さんは手話通訳者を介した講演会は初めてといい、「普段より出席者の反応がはっきりし、話しやすかった」と振り返った。聴覚障害のある木戸寛之さん(26)=横浜市栄区=は、「聴覚障害者の手話が表情豊かで分かりやすかった。専門的な話もあったが、非常に面白かった」と感想を手話で表現した。

 
 

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