のぞき目的で知人の家に侵入した男を現行犯逮捕したとして、秦野市に住むパート斉藤久美さん(48)と長男の高校2年生の翔一さん(17)に秦野署から感謝状が贈られた。
同署によると、7月23日午後11時すぎ、久美さんが車で駅に翔一さんを迎えにいった帰りに、自宅近くの知人の家で風呂場の裏にいる男を発見。駆け寄った翔一さんに男は「たばこを吸っていただけだ」と開き直り、走って逃げた。翔一さんは30メートルほど追い掛け、突然殴り掛ってきた男を取り押さえた。
実は翔一さんは幼稚園の時から空手を始め、現在は2段。全国大会でベスト16に入ったこともある腕前だ。難なく男の攻撃をさばいて突きを入れ、ヘッドロックで制圧すると、後から駆け付けた空手歴7年の久美さんも足を押さえ付けたという。
記録上の現行犯逮捕者は翔一さんのみとなったが、久美さんの活躍も素晴らしいと、同署は母子2人を表彰した。翔一さんは「ほっとしている。近所の人にも褒められ、達成感があった」と振り返る。久美さんは「息子に空手を習わせて本当に良かった」と喜んでいた。