東京・浅草を舞台に27日に繰り広げられる「浅草サンバカーニバル」に、リオデジャネイロの名門サンバチーム「マンゲイラ」の元代表らが出演する。30年以上親交がある横浜・野毛のサンバチームの招きで来日し、20日には横浜市内の拠点を訪問。日本とブラジル、野毛とリオの絆を確かめ合った。
マンゲイラは1928年にリオで創立。今年2月に開かれたリオのカーニバル・パレードでは1部スペシャル・グループで優勝し、これまで19回も頂点に輝いた伝統あるチームだ。
元代表のアルヴィーニョさん(66)ら3人を招いたのは、86年に野毛で誕生した「エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ」(石山和男代表)。日本最高峰の浅草のカーニバルで昨年、3度目の優勝を果たした。
互いにパレードに参加して親交を深めてきた両チームのメンバー。マンゲイラと交流するチームはブラジル国内外にあるが、アルヴィーニョさんは「サウーヂはファミリーの一員。マンゲイラが築いてきた文化をしっかりと受け継いでいる」と高く評価する。
サウーヂが掲げる今年の浅草サンバカーニバルのテーマは「Take the“KQ”Train! ~京急で行こう!」。地元を走る京急電車に注目し、パレードでは赤い電車の山車などが登場する。
「山車はものすごいインパクト」と目を輝かせたアルヴィーニョさんらは、マンゲイラの旗を掲げて出演予定で、「マンゲイラが優勝したように、サウーヂも2連覇できる。私たちが力になる」と太鼓判を押す。
マンゲイラは教育やスポーツ育成など社会貢献活動にも熱心で、メンバーらはリオ五輪の競技や開会式で活躍したという。「喜びや祭りを表すサンバが登場したリオ五輪の開会式は評価が高かった。東京五輪ではサウーヂがサンバを披露してほしい」と笑顔をみせた。