見て触れられるユニークな「じぶんのまわり展」が開かれている茅ケ崎市美術館(茅ケ崎市東海岸北)で11日、視覚障害者らが健常者と芸術作品を楽しむワークショップが開かれ、20代から50代までの20人が参加した。
都内や横浜、川崎の美術館で同様の企画を開催してきた「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」(林建太代表、6人)の主催。同団体の視覚障害者と健常者が2人一組でリードする形で、参加者は10人ずつに分かれ、作品の色や形、大きさや感想を言葉にして伝え、普段は味わえない美術鑑賞を体験した。
木製のお盆のような丸い箱を触ると天井につるした四角い箱が光ったり、オルゴールのような音色が奏でられる「ステラノーヴァ(新星)」と名付けられた作品では、「触ると振動を感じる」「音響シアターのような空間に感じた」など思い思いに言葉に表していた。
発光ダイオード(LED)を使って夕空や流氷の景色などを明滅する光としてプログラミングした作品「ひかりのミナモ」の前では、見える人たちから「生き物のように光が動いている」「雲に映る夕日の赤や青空の色が早回しで光っているよう」といった表現が生まれていた。