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感謝を歌声にして 福島の少女合唱団が7日コンサート

話題 | 神奈川新聞 | 2016年8月2日(火) 12:42

2014年4月、台湾の台中市で地元の合唱団と歌声を披露するMJCアンサンブルのメンバーたち
2014年4月、台湾の台中市で地元の合唱団と歌声を披露するMJCアンサンブルのメンバーたち

 東日本大震災の被災地支援に感謝しようと、福島県南相馬市の少女合唱団「MJCアンサンブル」が7日、大和市内でコンサートを開く。MJCは2014年4月に台湾で大和市民らが主催した日台両国の合同コンサートに招かれており、「お礼の気持ちと、日常を取り戻しつつある福島の現在の姿を歌声で届けたい」と入場を呼び掛けている。

 MJCは小学生~高校生を中心に約30人。全国大会にも出場する実力派だ。震災では団員が亡くなったり、原発事故による避難生活を余儀なくされたりした。一方で、被災したメンバーを元気づけようと各地から招かれ、ローマやニューヨーク、ウィーンなど国内外約50カ所で歌ってきた。

 台湾でのコンサートは、戦時中に大和市と座間市にあった旧日本海軍の航空機工場で働いた台湾出身の少年工の同窓組織「台湾高座会」と、大和市の日本側の交流団体「高座日台交流の会」が合同で主催。MJCは交流の会メンバーとのつながりから招かれ、ノーベル化学賞受賞者の根岸英一博士らとステージに立ち、伸びやかな歌声を披露した。

 メンバーの高野瑠名さん(18)は「見たことのないほど大きなホールで緊張したが、温かく歓迎してもらい、大きな元気をもらった」と振り返る。

 震災から5年を迎え、MJCとして何かできないか、と考えたのが今回のお礼のコンサートだった。代表の金子洋一さん(61)は「福島県でも原発事故で現在も支援が必要な地域もあれば、日常生活を取り戻し、子どもが外で遊んでいる場所もある。いつまでも支援を受け続けるだけでいいのだろうか、と子どもたちも疑問に思うようになってきた」と明かす。

 震災後初の県外での自主公演となる今回は、大和を皮切りに神戸、東京など、メンバー15人が全国5カ所を回る。金子さんは「台湾で子どもたちは元少年工から日台の歴史などを学び、人間としても大きく成長することができた。大和市民には、かけがえのないチャンスを与えてくれたことに感謝したい」と話す。

 大和公演は7日午後1時から大和市福田の小田急線高座渋谷駅前複合ビル(IKOZA)内の市渋谷学習センターで。入場無料で先着200人。問い合わせは、高座日台交流の会電話046(264)5300。

 
 

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