東日本大震災の被災地と横須賀を音楽でつなぐコンサートが31日、京急線汐入駅前の「ショッパーズプラザ横須賀」で開かれた。アーティストを志す東北出身・在住の若者と横須賀の中高生が合同演奏などを楽しんだ。
出演したのは、高校3年生の女子生徒(18)=宮城県南三陸町出身=と、大学2年生の女子学生(19)=同県気仙沼市出身。ともに2011年3月の震災で家族や友人を亡くしたが、悲しみを乗り越えて好きな音楽に打ち込む。
女子生徒は「言葉にするのは苦手なので、感謝の気持ちを音で伝えたい」と、3歳で始めたピアノ演奏を披露。女子学生もフルートの美しい音色を響かせ、「(震災後に)応援してもらった分を音楽で返したい」と話した。
会場では地元の社会人楽団と県立津久井浜、横須賀大津高校の吹奏楽部の生徒によるジョイント演奏も披露され、復興道半ばの被災地にエールを送った。
コンサートは、横須賀出身のシンガー・ソングライターらが被災地の若者を支援する「夢は叶(かな)うプロジェクト」の一環。市民団体「よこすかアーティストドットコム」の発足25周年イベントとして実施した。