川崎市宮前区の区民グループが8月1日から、「子育てを応援します」と宣言してくれる店舗や施設に独自に考案したロゴマークのステッカーを掲示し、さまざまな子育て支援を提供してもらうプロジェクトを始める。協力店舗はウェブサイトで紹介して集客アップにもつなげ、地域の子育て支援の輪を広げていく。
このグループは「ピープルデザイン未来塾@宮前区」。区主催の講座を通じて知り合った24人が昨年5月から毎月集まり、子育て世代の困り事の解決策を話し合ってきた。
障害者などとの垣根をなくす「心のバリアフリー」を実践するピープルデザイン研究所代表で区内在住の須藤シンジさんが協力。「区民自身が考える」「知恵と親切を交換して双方にメリットがある」とのコンセプトで準備してきた。
プロジェクト名は「みやまえ子育て応援だん」。協力店舗に掲示してもらうロゴマークはハイハイする赤ちゃんが旗を掲げるかわいらしいデザインでグループのメンバーが考案した。それぞれが協力できる内容を宣言してもらう。
メンバーが地元の店舗や施設に一つ一つ働き掛け、本格始動前の現時点で美容院や自動車販売店、コンビニエンスストアなど33カ所の協力を取り付けた。「ミルクのお湯を提供します」「ショールームを休憩所に使ってください」「ベビーカーでの入店OKです」などさまざまな宣言が掲げられる予定だ。
メンバーの藤田友子さん(48)は「ステッカーを媒体に地域のつながりをつくりたい。身近な地域資源を掘り起こし見える化することで、経済活性化と子育て応援が広がっていくことを期待している」と話している。協力店舗はグループのフェイスブックで紹介しており、将来的にはマップにしていく予定という。