川崎市は26日、道路橋点検用ロボットの実証実験を丸子橋(中原区)につながる上子橋で報道陣に公開した。ロボット開発企業「イクシスリサーチ」(幸区南加瀬)などが研究開発中のロボットで、同社と連携し、橋桁の損傷状況を人の目視確認に代わって調べた。
地上約3.5メートルの橋の主桁の間につるした装置を走行。付いている高解像度カメラ2台を上下させたり、回転させて、橋桁のコンクリート面のひびなどの損傷の有無や鋼材の状況などを撮影。システム処理して0.1ミリのひびも判別できるという。橋脚間にロープを通して装置を移動させるタイプのロボットも公開された。
橋の目視調査は通常、高所作業車に乗って行うが、河川や鉄道の上に架かる橋などでは難しかった。同社の山崎文敬社長は「橋の老朽化による点検の効率化は課題になっていた。書類作りなどを含めトータルでの省力化につながるため、少しでも早く実用化できたら」と話している。
市管理の橋は619あり、高度経済成長時代に造られた橋が多い。