
県立藤沢総合高校(藤沢市長後)前を流れる引地川の河川敷をコスモスで彩ろうと、種まきが27日に行われた。前身の長後高校時代から23年間にわたり続けられてきた取り組みで、今年も同校と地域住民、保護者(PTA)の3者が交流を楽しみながら作業に汗を流した。
活動は1993年、河川敷を華やかに飾り、花をめでる楽しさを生徒たちに感じてもらおうと、PTA側の発案でスタート。中心となって呼び掛けた役員の女性はその翌年、生徒だった息子を海難事故で亡くすつらい経験をしたが、以後も精力的に活動を続け、学校にコスモスのイメージを定着させる礎を築いた。
現在では地域住民も栽培に協力。秋には、コスモスをテーマにした写真や俳句の作品を広く募集する地域開放型のイベントも開かれるまでになった。
今年の作業には約80人が参加、バス通りから正門前までの約300メートルの河川敷で種をまき水をやった。地域交流委員長で3年生の蓑輪愛香さん(17)は「文化祭でもコスモスにちなんだ展示をするので、秋がとても楽しみ。大きく育ってほしい」と話していた。