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ボッカ駅伝30年 116チームが参加

話題 | 神奈川新聞 | 2016年6月6日(月) 02:00

小石を背負い山路を登るボッカ駅伝の参加者=秦野市
小石を背負い山路を登るボッカ駅伝の参加者=秦野市

 たすきの代わりに小石を詰めた荷物をつないで健脚を競う「丹沢ボッカ駅伝競争大会」が5日、県立秦野戸川公園(秦野市掘山下)をスタート地点に開かれた。「登山者に体力をつけてもらい、山の事故を減らしたい」。登山関係者らの思いから始まったユニークな山の駅伝は30回の節目を迎え、初夏の丹沢の風物詩として定着している。

 「事故は下山中、体力が落ちた時に多い。登山者に体力があれば、安全に登山できるのでは」-。1986年6月、丹沢の山小屋で常連客と管理人のアイデアがきっかけで始まったボッカ駅伝。山小屋に水や食料などを届ける仕事「歩荷(ぼっか)」から名付けられた。

 第1回大会から運営に携わる前会長の尾崎樹仙(しげのり)さん(85)は「当時、丹沢では大学の登山部が重い荷物を背負って猛烈な特訓をしていた。練習登山のしごきのイメージを変えたかった」と振り返る。国体の競技縦走登山の県代表候補を見つける側面もあったという。

 現在のコースは秦野戸川公園(標高290メートル)から花立山荘(同1300メートル)までの4区間で、計約6キロ。それぞれの標高差は50~300メートルある。背負う小石の重量は10~40キロと種目ごとに異なる。練習も含め運び上げられる小石は約5トンに及び、後日、登山道の補修に使われている。

 今年の記念大会には、高校1年生から75歳まで116チーム464人が参加。小雨が降るあいにくの空模様だったが、小石をザックや背負子(しょいこ)で担ぎ、小走りや杖(つえ)をつきながら登山道を登っていった。

 20キロの部で優勝(1時間10分)したチームの会社員(36)=横浜市西区=は「足元が滑り、小石も重かった。きつかった分、達成感も大きい」。尾崎さんは「若い人も加わり、30回まで続けることができた。あって当たり前の存在になれるように続けていきたい」と話した。

 
 

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