日本とドイツの若者たちが互いの体験や価値観を語り合う「日独ユースフォーラム横浜」が16日、横浜市西区の横浜国際協力センターで開かれた。日本人は高校生や大学生など25人、ドイツ人留学生は16人が参加。両国の親善を深めようと横浜日独協会(早瀬勇会長)が主催し、初めて開かれた。
ドイツ大使館のローベルト・フォン・リムシャ公使が基調講演で「日本では留学をすると就職に不利という風潮がある。日本やドイツでは働き方が多様化する中で、国際的な視点を持つ人材が求められてくる時代がきている」と話し、両国の交流促進に期待した。
続いて若者たちが、日本とドイツの教育や就職を巡って討論。ドイツの大学は授業料が無料で、学生たちは専攻を生かしてインターン先を選び、最終的に就職先を決めると紹介した。
就職活動中の日本の大学生が厳しい競争にさらされる就活の実情を紹介すると、ドイツ人学生は「あり得ない」と驚きの声を上げた。
恋愛事情については、ドイツ人は日本とは異なり、相手に告白をしないで付き合い始めるという。「何となく流れで付き合う感じで、3カ月ほど後で自分たちの関係を確認することが多い」などと紹介した。
ドイツで暮らした日本人の男性は「ドイツ語には日本語のような『あなたが好き』という言葉がない。『愛している』と伝えるためには心の準備時間が必要」と解説した。
リムシャ公使は「日本人はシャイというのは当てはまらない。とても楽しい討論になった」と笑顔。早瀬会長は「ドイツ大使館や横浜市、会員らの協力で実現できた。議論が活発に行われたことに感謝したい」と述べた。