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急行バスを試験運行 29日から交通利便性向上へ

話題 | 神奈川新聞 | 2016年2月27日(土) 02:00

愛川町半原と厚木バスセンターを結ぶ路線バス=厚木市中町
愛川町半原と厚木バスセンターを結ぶ路線バス=厚木市中町

 鉄道駅のない愛川町は29日から、交通利便性の向上を目的に急行バスの実証運行を実施する。地元の神奈川中央交通と共同で、町北部の半原地域から小田急線本厚木駅までの路線バスの区間を一部変更して時間の短縮を図り、通勤・通学の利用者の要望に応える。急行バスは、人口減少に歯止めをかけるため、町が策定を進めている地方創生総合戦略の定住促進策として盛り込まれている。

 町は路線バスが唯一の公共交通手段で、本厚木や海老名など周辺の主要駅を結ぶ急行バスの実現は2014年6月に初当選した小野沢豊町長の公約でもある。

 実証運行は、半原と本厚木駅北口の厚木バスセンターを結ぶ現行路線を、国道412号バイパス(厚木市林)を経由するルートに一部変更、土・日曜、祝日を除く朝夕に往復2便を運行する。

 いずれのルートも約18キロと距離はほぼ同じだが、バイパスを経由することで慢性的に発生している同市妻田付近の渋滞箇所を回避。バス停も16カ所から6カ所に大幅に減り、現行で40~50分かかっていた乗車時間が最大で約15分の短縮が見込めるという。

 実証運行は29日から約1年間。町は今回、バス停の変更、路線図、運賃表の作成などの初期費用約200万円を負担した。利用状況や採算性を検証、本格運行に向けた課題も検討する。

 町は昨年6~7月に沿線住民のバス利用についてアンケートを実施。目的は23%が通勤、18%が通学、13%が買い物。行き先は厚木市が最多の48%で、急行バスのニーズが高いことがあらためて示された。ただ、週1日以上の利用が37%だったのに対し、「利用していない」は56%と半数を超え、現行のバスを必要としていない状況も浮き彫りとなった。

 町が3月に策定する総合戦略案には「鉄道駅までの急行バス運行に向けた調査・研究」を明記。数値目標として「公共交通の充実」の満足度を25%(14年度)から40%(19年度)に改善することを掲げている。

 
 

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