発達障害児者の進路について考える講演会が20日、横浜市中区で開かれ、保護者ら約50人が出席。一般社団法人「みのりの里」(同市港南区)代表理事の関水実さんが居場所づくりや周囲の支援の大切さなどを訴えた。
関水さんは子どもにとって「物心つくと、趣味や興味が共有できて、距離感のとれた関係の仲間がいる居場所が大事」と説明。そのため高校などの進路先については知的レベルに加え、自分の理屈で世の中を見ている“誤解度”の二つの基準で考えることが必要などと助言した。
「進路選択は自己認知のプロセス」とし、「親子で具体的なメリット、デメリットを挙げながら考えることが大切」と強調した。
質疑応答では、小学1年の発達障害児を持つ祖母からサポート体制について問われ「両親を支えること。子どもの立場にたって、ひとこと話すこと」と答え、発達障害に似た症状がある成人男性の父親からの就職の質問には「ハローワークに特別支援枠がある。ゆるい相談を受けてもらった方がいい」などとアドバイスした。
講演会はNPO法人「教育★ステーション横浜」(同市中区)が主催した公開講座の最終回(全3回)として実施された。