県内のサッカーJ1の3クラブが15日、日本盲導犬協会神奈川訓練センター(横浜市港北区)に寄付金や普及用のジャケットを贈呈した。3クラブがそれぞれ対戦する「神奈川ダービーマッチ」を通して県内に地域貢献をしていこうという取り組みの一環。
3クラブのダービーマッチをめぐる活動は湘南ベルマーレ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノスの頭文字をとって「SKY(スカイ)シリーズ」と名付けられ、2013年から始まった。湘南が再昇格した15年が2回目となり、視覚障害者と盲導犬に対する支援活動を行ってきた。
シリーズの一部売上金の寄付のほか、チャリティーグッズの販売なども行った。犬にちなんで「ワン」ゴール、「ワン」アシストにつき訓練士やスタッフ向けの普及啓発用ジャケットの寄付も計画した。
15年シーズンは全6試合で16得点、12アシストがあり、28着が贈られた。スコアレスドローに終わったゲームがなく「打ち合い」が多かった結果に、クラブ側は「この取り組みに対する熱意の表れ」と説明した。
神奈川訓練センターは60~70頭の盲導犬、20人ほどの訓練士がおり、全国で14ある盲導犬の訓練施設のうちでも最大規模という。同協会の高野秀一・普及推進部管理長は「店に入れるのを断るなど、盲導犬に対する誤解はまだまだ多い。寄付への感謝はもちろん、3チームを通じて知ってもらう機会をつくってもらったことが何よりありがたい」と話していた。