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鉄道コラム 前照灯(238)
魅惑の「1435」 標準軌の面白さを語る

話題 | 神奈川新聞 | 2016年2月12日(金) 12:00

「アーバンライナー・プラス」の運転台の後ろから見える景色。折しも下りのアーバンライナーがすれ違った
「アーバンライナー・プラス」の運転台の後ろから見える景色。折しも下りのアーバンライナーがすれ違った

 名古屋市にある「リニア・鉄道館」の見学を終えて京都に向かうのに何に乗ろうかと思案した。新幹線は十分に堪能した。選んだのは近鉄特急。全国の民間鉄道で最長の路線網を持つ近畿日本鉄道が誇る21000系「アーバンライナー・プラス」だ。

 運転台の後ろの大型ガラスから見えるパノラマビューは日没から夜にかけて変化に満ち感動的ですらあった。鈴鹿山脈を貫くトンネルに入った瞬間に空気笛を鳴らすタイミングは職人技。大和八木駅で京都線に乗り換える際に見送ると、発車時に電気笛を軽く鳴らしてくれた。

 アーバンライナーは線路幅1435ミリの標準軌を走る。標準軌の車両は高速運転で安定性が良いとされることから、特急に乗ると心地よさが実感できる。「心は走る線路なの」と山口百恵が歌った「I CAME FROM 横須賀」の歌詞に登場するのも快速特急だった。

 狭軌を採用しているJRの在来線との相互乗り入れができないのが標準軌のつらいところ。しかし、標準軌同士ならではのつながりもある。新潟中越地震と東日本大震災では、上越、東北新幹線の復旧のために京浜急行電鉄が事業用車などを提供した。関西では、阪急電車が開業を控えた東海道新幹線の線路を走った。標準軌の電車を乗り継ぐ旅はいいものだ。(三)

 
 

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