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1万冊、世界つなぐ 「日本好きになって」神奈川大とブックオフ

話題 | 神奈川新聞 | 2015年11月2日(月) 12:24

「本の架け橋プロジェクト」に取り組む松本教授(中央)、学生ボランティアの小瀬さん(左)、事務局の河野さん=神奈川大学
「本の架け橋プロジェクト」に取り組む松本教授(中央)、学生ボランティアの小瀬さん(左)、事務局の河野さん=神奈川大学

 日本語を学ぶ世界各地の人たちに向けて書籍を贈る、神奈川大学(横浜市神奈川区)と古本販売大手のブックオフコーポレーション(本社・相模原市南区)の取り組みが、目標の1万冊を間もなく達成する。7年間で9610冊を43カ国に届けた。「本を通じて日本を好きになってもらえればうれしい」。関係者に共通する思いだ。事業は今後も継続する。

 同大とブックオフが結んだ包括協定の一環として「本の架け橋プロジェクト」がスタートしたのは2009年。南米パラグアイに136冊を贈ったのを皮切りに、各国の日本語学校などに教材として児童書や絵本を贈ってきた。

 南米、アジア、アフリカ、欧州と寄贈先は年々増えている。日本のポップカルチャーに興味を抱いて日本語を学び始める人も多く、漫画のリクエストも少なくない。

 プロジェクトを担当する同大図書館館長で人間科学部の松本安生教授によると、ブックオフが棚の書籍を入れ替える際、寄贈できそうな本を物流センター(横浜市瀬谷区)に取り置いておく。松本教授や事務局の河野直子さん、ボランティアで参加する経済学部4年の小瀬結衣さんらが年に1、2回センターに出向き、その中から選書している。取り置かれる本は膨大な量におよび、1人300冊を目安に半日がかりで選ぶという。

 「ひらがなで書かれた絵本やフリガナのある児童書を中心に選びます。漫画は自分で読んで面白かったものですね」と小瀬さん。松本教授は「スタジオジブリの絵が入った本や紙芝居、村上春樹さんの本もリクエストは多い」と話す。

 選んだ本の情報は事務局の河野さんがデータベース化。プロジェクトのホームページ(HP)でタイトルとともに表紙の画像も掲載している。

 学生ボランティアは帯も手作りし、やさしい日本語やイラストで内容を分かりやすく伝える工夫もしている。7日には横浜市中央図書館で、海外に寄贈する本の帯づくりを体験できるイベントが開かれる。

 事務局には、日本語で「日本の小説や漫画を読むのは初めて」などと書かれたお礼の手紙や、本を読む自らの姿を撮った写真が数多く届いている。

 不用なCDなどの買い取り額を寄付できるブックオフの仕組みを活用し、送料に充てる仕組みも整った。松本教授は「日本の本はもちろん、読書を通じて日本自体を好きになってくれればうれしい。末永く活動を続けたい」と話した。

 

7日に横浜市中央図書館で「紙つなげ!フォーラム」が開かれる。神奈川新聞社の主催。東日本大震災後の製紙工場の奮闘を描いたノンフィクションで知られるフリーライターの佐々涼子さんらが参加するシンポジウムのほか「本の架け橋プロジェクト」による帯づくり体験も行われる。入場無料。問い合わせは神奈川新聞社クロスメディア営業局電話045(227)0820。

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