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〈ひ〉と殺し 兵士の心も 死んでいく
かるた語る戦争実態 「気軽に論じる契機に」 茅ケ崎の版画家制作

話題 | 神奈川新聞 | 2015年10月26日(月) 11:23

「戦争かるた」を制作した版画家の古知屋恵子さん
「戦争かるた」を制作した版画家の古知屋恵子さん

 戦争の実態や問題点を五七五の文言で表現した「戦争かるた」を、茅ケ崎市の版画家・古知屋恵子さん(46)が制作した。日常の暮らしの中では話題になりにくい戦争について、遊びながら気軽に論じるきっかけになれば、と考案。ときに皮肉も交えて戦争の断面やもたらす惨禍を織り込み、読み札には英訳も付けた。28日から販売を始める。

 〈は〉なし合い 下手な政治家 武器たよる
 〈ひ〉と殺し 兵士の心も 死んでいく
 戦争かるたは、「あ」から「ん」まで、読み札と取り札の45対で構成。読み札の文言も取り札の絵も、古知屋さんが知人の助言を得ながら考えた。昨今の国内情勢を反映したかのような内容も随所にみられる。

 〈ノ〉ーウォーと 言えなくなったら 手おくれだ
 〈む〉関心 権力者には 喜ばれ
 これらの戦争かるたの原案が作られたのは、実は12年前のことだ。今回の商品化に際し、文言に若干の修正を加えた以外、オリジナルをそのまま採用した。「当時もよく世相を反映していると言われたが、12年たってますます当てはまるような気もします」。歓迎できない事態に、古知屋さんは苦笑いを浮かべる。

 ◇
 
 古知屋さんはもともと、人々の日常生活を切り取った絵本を制作。1991年の湾岸戦争のころから相次ぐ戦禍に危機感を募らせ、それがかるた作りの動機になった。

 「私たちの何げない日常が戦争で奪われる可能性があると考えた時、ものすごく怖くなった。私が訴える手段は絵しかないと思い立った」

 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故後の2011年秋には「原発かるた」を制作、初の商品化に踏みきった。1年間で千セットが売れるほどの好評で、先駆けとなった戦争かるたの商品化を求める声も次第に高まってきたという。

 「かるたは字数に制約がある分、多くを書けないが、読み手側で想像を膨らませてもらえるのでは」と古知屋さん。「1人ではできない遊びでもあり、そこからいろいろな対話が生まれたらそれでいいです」と狙いを語った。

 戦争かるたは、28日~11月3日に東京都国立市で開かれる古知屋さんの個展で発表・販売。11月21日~12月6日に茅ケ崎市で開かれる個展でも展示・販売される。1セット2千円で、別途送料500円で郵送にも応じる。問い合わせは、メール(officekochiya@yahoo.co.jp)で。

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