
帆船日本丸(外谷進船長、2570トン)が15日、久里浜港に入港した。横須賀港の開港と横須賀製鉄所(造船所)の着工150周年の記念。19日まで停泊し、実習生によるセイルドリルや船内の一般公開など、多彩なイベントを繰り広げる。
独立行政法人「航海訓練所」(横浜市中区)所有の帆船練習船として1984年、浦賀で建造された2代目の日本丸。帆を広げた姿の美しさから「太平洋の白鳥」の愛称で親しまれる。現在は全国4校の高等専門学校4年生計106人が訓練中で、久里浜での一般公開は初めて。
17日午後1時から、実習生が計36枚の帆(セイル)を張ったり畳んだりする訓練を披露。18日には船内を無料で公開する。19日午前10時から、実習生全員がマストに登って帽子を振る「登檣礼(とうしょうれい)」を披露し、離岸する予定だ。期間中は日没後、船体をライトアップする。
入港後の歓迎式典で吉田雄人市長は「150周年の節目を祝うのにふさわしい形で来てもらった。これを契機に港の活性化を図っていきたい」とあいさつ。外谷船長は「(市民らに)海や船に親しんでいただき、理解が深まるきっかけになれば」と話した。
各イベントの詳細と問い合わせは、市港湾企画課電話046(822)9802。