1964年東京五輪の聖火ランナーが一堂に集まる催しが10日、藤沢市内で開かれた。25人のランナー経験者が参加。トークセッションを通じて当時の市民の盛り上がりぶりを懐かしみ、会場の一つとして再びやってくる五輪を歓迎した。
市体育協会の主催。2020年東京五輪で江の島がセーリング競技会場に再度選ばれたことを記念し、機運を盛り上げようと企画された。
前回の聖火ランナーの名簿は残されていたが、連絡先や現住所が不明だったため、情報を広く募集。実際にトーチを持つ正走者や、周囲を取り囲む随走者ら多彩な顔ぶれが駆け付けた。正走者を務めた金井正志郎さんは「当時は走り方が厳格に決まっていて、何度も練習があった」と回顧。随走者だった鈴木恒夫市長は「沿道はすごい人で、終わった時にホッとしたことを覚えている」と語った。
随走者の飯島和男さんは20年五輪の成功と市内のスポーツ振興に向け、「子どもたちが思い切り練習できる場づくりが必要」と指摘。関水正章さんは「セーリングのルールを教えることで、子どもたちも興味を持って見に行ってくれる」と提言した。