タワーマンションが林立し、変貌を遂げる武蔵小杉駅の街づくりを手掛けるNPO法人「小杉駅周辺エリアマネジメント」(エリマネ)と駅周辺の商店街が協力し、地域の飲食店を紹介する「コスギおいしい街歩きブック」を完成させた。昔ながらの商店街とマンションの新住民、新たな大型商業施設を一つの輪でつなげようという試みだ。
49店を掲載。店の紹介に加え、ワンドリンクサービスや割引などのお得なクーポンがついている。エリマネの松尾寛副理事長は「街歩きブックを手に、いろんな店を開拓してくれたらうれしい」と話す。
昨年、駅周辺の商店街の食べ歩きチケットを販売したのがきっかけになり、街歩きブック作りが始まった。マンションの新住民に足を運んでほしいという商店街の声に応え、昔から続く地元の味を知ってもらおうと企画した。
今回は、やはり駅周辺で近年開業が相次いだ大型商業施設の東急スクエア、ららテラス、グランツリーの飲食店からも協力を得た。エリマネの安藤均理事長は「新旧の住民と地元の大小さまざまな店を一つにし、さらに地域の外からも人を集めて『コスギ』を知ってもらいたい」と狙いを語る。
もう一つの目玉がカレーフェスティバルの開催だ。周辺に集中する11のカレー店を掲載し、スタンプラリーとして訪れた店舗の数によってカレーアイテムやオリジナルバンダナなどがプレゼントされる。
発案者は「KOSUGI CURRY(コスギカレー)」を経営する奥村佑子さん。5年前に開店して以降、なぜか近隣に同業者が増えたことに着想を得て、「武蔵小杉をカレーの街にしたい」とエリマネの理事にまでなって企画を実現した。
24日から始まる恒例のコスギフェスタの前夜祭として23日午後4時からは「カレーEXPO」も開催する。奥村さんは「本場のインドカレーやスープカレーなどいろんな種類が狭い地域で楽しめる。神田、下北沢に続くカレーの街にしたい」と意気込んでいる。
街歩きブックは、東急東横線の各駅や武蔵小杉駅周辺の商店街、大型商業施設の各店で配布されている。カレースタンプラリーは14日から22日まで。問い合わせは、エリマネ事務局電話044(433)9180。