
生物の特徴が正確に描かれ、科学の世界で活用される生物画をテーマにした特別展「生き物を描く~サイエンスのための細密描画~」が、小田原市入生田の県立生命の星・地球博物館で開かれている。11月3日まで。
“アート”ではなく、“サイエンス”としての生物画に焦点を当て、図鑑や本、資料などに使われている挿絵など100点以上を展示している。
日本を代表する研究者らがカニやキノコ、ハチなどを忠実に描いたさまざまな生物画を紹介。このほか、魚のひれやうろこの数など詳細なメモが書き込まれた下絵用の写真や、顕微鏡をのぞきながら手を動かす描画装置、生物画が描かれる過程を伝える写真パネルなども展示している。
渡辺恭平学芸員は「写真が普及する中で、生物画は情報を取捨選択できるなど、分かりやすく伝える優れたポイントを知ってほしい」と話している。
1日には午後1時半から、生物画家や学芸員らによる特別講演会を開催する。当日先着300人。
午前9時から午後4時半(入館は同4時)まで。同展観覧料は一般200円、高校生・65歳以上100円、中学生以下無料。
8月は無休。9月以降の休館日などの問い合わせは、同博物館電話0465(21)1515。