藤沢駅周辺に、約30年ぶりにビアガーデンが復活することになった。同駅南口のフジサワ名店ビル屋上で17日から営業を開始する予定で、屋外でバーベキューが楽しめる点が特徴。同ビルなど3社でつくる実行委員会は「駅周辺の新たな魅力に」と意気込む。
オープンする施設の名称は「29(ニク)ガーデン」。不動産・建築業「ユーミーらいふグループ」が調理場などを施工し、飲食店業「DAMOA」が実際の運営を手掛ける。
同駅周辺では30年ほど前まで、名店ビルやデパートの屋上でビアガーデンが行われていた。しかし居酒屋の台頭などもあって次第に姿を消し、今ではテニススクールやフットサルコートなどに変わったという。
そんな昔懐かしい施設を復活させる狙いは、同駅周辺の活性化だ。実行委員長の吉田亘良さん(42)は「江の島への観光客の多くは、藤沢駅をスルーするだけ。良さや魅力をPRしてまちを盛り上げたい」と思いを語る。
選ばれたのがバーベキューだった。「湘南・藤沢の夏と言えばバーベキュー。だが、藤沢駅周辺で屋外で可能な施設や空間がない」と吉田さん。名店ビル50周年の記念事業に位置付け、実行委を組織して実現させた。
13日夕方には、市内の経済界の関係者を招いてプレオープンも実施した。名店ビルで宝石店を営む男性(54)は「風も心地よく、夕日も眺められてお酒がおいしい。かつてビアガーデンがあったころはまちも活気に満ちていたので、あのころのパッション(情熱)をもう一度という気持ちです」と語った。
営業は9月13日まで。8月12日のみ休業。雨天時閉店。平日は午後3時から午後9時まで、土日祝日は正午から午後9時まで。席数は約80席で、飲み放題とバーべーキューのセットで1人4千円。単品メニューも用意している。
問い合わせは、29ガーデン電話0466(50)0029。