つないで、市民の地元愛-。パーティーの装飾としておなじみの「色輪っか飾り」で、巨大アートを作るユニークな試みが川崎市内で広がっている。5月末から市内各地で色輪っか作りが続いており、7月4日にはこれまでつないできた約10万個を1本に結ぶイベントを開催。多摩川の河川敷に市民の願いを込めた作品が浮かび上がる。
任意団体「からふる!」が、南北に細長い川崎で地域の一体感や愛着を育もうと、昨年スタートさせた取り組み。ことしはまちづくりに関心を持つ市民有志の実行委員会が主催する。
色輪っかは、からふる!が考案した川崎由来の20色のオリジナル折り紙を短冊にし、メッセージや願い事を書き込んで制作。これまでに市内180の団体や公共施設、イベントなどに協力を呼び掛け、8万枚の短冊を配布した。
昨年は6万個全長2・2キロの色輪っかつなぎを一筆書きのように並べて「天の川」を描いた。ことしは10万個3・6キロを目指し、明治大の学生が設計した巨大な市松模様を表現する予定だ。
実行委員長の村瀬成人さん(59)は昨年よりも試みに共感する人が増えていると手応えを口にする。「小さな一つ一つの輪っかが巨大な作品に生まれ変わる瞬間を体感してほしい。川崎への愛着が育つようなイベントにできたら」と参加を呼び掛けるとともに、運営費に充てる寄付を募っている。
7月4日は、多摩区宿河原の二ケ領せせらぎ館で午後2時から。折り紙や絵付けのワークショップ、「オペラシアターこんにゃく座」によるミニライブが開かれ、地元飲食店も出店する。問い合わせは、村瀬さん電話090(2704)0119。