相撲を通じて、夢や希望を育んで-。大相撲の力士と児童が触れ合う交流プログラムが12日、横浜市港北区綱島西の市立北綱島特別支援学校と北綱島小学校で催された。児童らは間近で見る力士の迫力に圧倒されながらも、果敢にぶつかり稽古に挑戦。相撲への興味を高めていた。
障害のある子どもにスポーツを通じて元気と勇気を届ける横浜こどもスポーツ基金の企画。八角親方(元横綱・北勝海)と元関脇の隠岐の海、甲斐(三段目)、海士の島(同)が、両校を相次いで訪問した。
交流では、「股割り」などを実演した上で、児童とのぶつかり稽古を開始。児童が4人がかりで隠岐の海関を押し出すと、他の児童や保護者などからは大きな歓声と拍手が湧いた。
ぶつかり稽古で胸を借りた同小6年の室井咲季ちゃん(11)は「体の大きさに驚いた。いい匂いがした」、千葉蓮君(12)は「とても力が強くてかっこよかった。テレビだけじゃなくて、本場所も見に行きたい」と興奮した様子。
特別支援学校の教諭は「生徒も最初は力士の大きさに驚いていたようだが、全力でぶつかり、誇らしげでした」と話した。
八角親方は「力士も最初から強いわけではない。1日4時間の稽古で体を鍛えている。毎日の積み重ねが大事だが、それは運動も勉強も同じ。いろいろなことにチャレンジし、夢に向かって諦めず努力し続けて」と児童にエールを送った。