川崎市市民オンブズマン(南敏文代表市民オンブズマン)と人権オンブズパーソン(小島衛代表人権オンブズパーソン)は29日、2014年度の運営状況報告書をまとめ、福田紀彦市長と石田康博市議会議長に報告した。市民オンブズマンへの苦情申立受付件数は99件(前年度比5・7%減)で、人権オンブズパーソンへの相談件数は228件(同8・4%減)だった。
市に関する苦情申し立ては、職員の対応が20件と最も多く、施設利用5件、生活保護、税務事務などそれぞれ4件と続いた。組織別では川崎区役所11件、健康福祉局8件、環境局とまちづくり局、上下水道局がそれぞれ7件だった。
処理件数は13年度の継続分も含め131件。申し立ての趣旨に沿ったもの27件、行政に不備がないもの57件、調査を中止・打ち切ったもの5件など。
趣旨に沿った申し立てのうち、正午から午後1時までの昼休みに住宅家屋証明書発行の窓口業務が行われていないとの苦情に対し、オンブズマンは近隣自治体が交付業務を実施していることを踏まえ、川崎市も対応できる体制を整えることを検討してほしいとしている。
人権オンブズパーソンが受け付けた相談の内訳は、子どもに関するもの138件、男女平等に関するもの60件、その他30件。
子どもに関する相談は、学校の対応32件、いじめ30件、虐待・体罰・セクハラ16件で、権利侵害はないと思われるもの53件など。男女平等に関する相談はドメスティックバイオレンス(DV)45件、セクハラ5件だった。
救済の申立受付件数は5件(学校の対応4件、いじめ1件)。救済活動は13年度からの継続分を含め4件が終了し、1件は15年度へ継続とした。