江戸時代の農家の面影を伝える開成町金井島の「あしがり郷 瀬戸屋敷」が27日、開園10周年を迎える。30日には記念コンサートやロング手巻きずし作り、ホタル鑑賞会も開かれる。
瀬戸屋敷は江戸時代中期から約300年続いた寄せ棟造りのかやぶき古民家。名主だった瀬戸家から町が譲り受けて整備し、2005年5月27日に開園した。累計入園者数は14年度末で約52万5千人になる。
用水路で囲われた敷地(約6千平方メートル)内には、母屋と土蔵、水車小屋などがある。ひな祭り、端午の節句、七夕などの年中行事のほか、文化講座あしがり学校の開催、土蔵ギャラリーでの映画会や展示会などが催されている。
館長の川澄暹さん(72)は「瀬戸屋敷は江戸時代から米作地帯だった足柄平野を巡検する役人らを接遇する屋敷だった。開館から10年たち、かやぶきや周囲の植栽など傷みも目立ち始めたので計画的に維持管理に努め、親しまれるように努力したい」と語る。
30日は午後1時半と同2時半に、記念コンサート「クラリネット4重奏」、同7時半からホタル鑑賞会があり、手作り品や地場産農産物などの出店もある。
瀬戸屋敷は小田急線新松田駅から「関本」行きバスで「四つ角」下車、徒歩20分。月曜休館。問い合わせは、瀬戸屋敷電話0465(84)0050。