南足柄市を中心に絵本の読み聞かせなどを行い、結成25年となった「劇団ぽぽ」(岸スズ子代表、団員5人)のおはなし会が、子育て中の母子に静かな人気を呼んでいる。ベテラン団員たちの話術に、幼児も興味津々で引き込まれている。
11日午前11時、南足柄市塚原の市立図書館おはなし室は、1~2歳児とその母親24人でいっぱい。おねしょでぬれた布団を太陽で乾かす絵本「たいよう あはは」や「おおきなかぶ」を団員が読み聞かせると幼児は大喜び。幼児が走り回っても「大丈夫よ」と団員から母親に声が掛かり、安心感が広がる。
手作りのパネルシアターを使って、畑に生えた葉っぱから野菜の名前を当てる「やさいさん」では、幼児から「ダイコン」「ゴボウ」などの大きな声が出て、「よく分かったね」とみんなで盛り上がった。北野壮真(そうま)君(2)の母久美子さんは「たくさん答えられてびっくり。毎回楽しみで絵本を借りて帰ります」と話した。
劇団ぽぽは、市主催の「読み聞かせ講座」の受講生が修了後に結成。月6回程度、図書館や保育園などでボランティア活動している。
2014年4月には長年の活動が評価され、同時期に発足した「おはなしぽけっと」(佐野幸子代表)と一緒に「子どもの読書活動推進優秀実践団体」として文部科学大臣表彰を受けた。
【神奈川新聞】