超高層マンションが林立する武蔵小杉駅周辺(川崎市中原区)でビル風による住環境悪化が問題となっていることをめぐり、地元の住民団体「小杉・丸子まちづくりの会」(広川宗生代表)は12日、福田紀彦市長に対し実態調査や抜本的対策を求める要望書を提出した。
要望書では、▽風速計設置による実態調査▽ヒアリングなどによる被害調査▽事前協議段階でマンション開発事業者に対し計画変更を指導-など8項目を求めている。
同会は2013年6月から今年1月まで計63回にわたり、主にJR駅北側の19街路で簡易風速計を使った独自調査を実施。このうちもっとも強い最大瞬間風速は、高さ100メートルの商業ビル前の街路で20・7メートルを記録した。同会によると、この値は「風に向かって歩くのが困難な強さ」で、同じ街路での瞬間風速の平均値は5・3メートルだった。
市役所で会見した橋本稔事務局長は「風の強さと頻度を知るには24時間態勢での計測が必要。歩行者の安全が確保されるのか判断できるような実態調査を実施してほしい」と訴えた。
【神奈川新聞】