親子の絆、絵本の力を描いた映画「じんじん」が4月、川崎市で上映される。映画に感動した元学校長らの呼び掛けで、市や市教育委員会、経済、文化団体などが官民一体の川崎市上映実行委員会を2月に結成。「映像のまち・かわさき」「読書のまち・かわさき」とも共鳴し、地域づくりの一環で上映会が実現した。
大地康雄さんが演じる大道芸人・立石銀三郎(56)が主人公。銀三郎には読み聞かせが大好きな一人娘がいたが、6歳の時に離婚してからは、会うことすら許されずにいた。
川崎から宮城・松島に移り住んだ銀三郎は、気ままな生活を送る。幼なじみが営む北海道の農場で、研修に訪れた4人の女子高校生と出会い次第に打ち解けるが、小松美咲さんが演じる日下部彩香だけは心を開こうとしなかった。彩香には秘密があり、銀三郎はそれを知ることに…。
舞台は「絵本の里」北海道・剣淵町。2007年に町を訪れた大地さんは、仕事の合間に大人が子どもに絵本を読み聞かせし、豊かな心を育もうという取り組みに感銘し、映画化を企画した。絵本に目を輝かせる子どもたちと、親と子の明るい未来を見たという。
監督は秦野市在住の山田大樹さん。2013年から、秦野や真鶴をはじめ全国各地のホールなどで上映されている。川崎の実行委は「絵本を通した地域の絆、親子の絆を実感できる物語。多くの市民に見てほしい」と来場を呼び掛けている。
上映会は4月25日、JR南武線武蔵中原駅前の「エポックなかはら」で。(1)午前10時半~(2)午後2時~(3)同6時半~の3回。入場料は一般前売り千円(当日1500円)、小・中・高生は当日のみ800円。
問い合わせは、実行委員会事務局(北野書店内)電話044(511)5491。
【神奈川新聞】