川崎駅東口にある18の商店街と17の大型店でつくる川崎駅広域商店街連合会(商連)は13日、定例会を開き、地域活性化に向けた方針と、市への提言をまとめた。中核の商店街「銀柳街」で風俗店の新規出店を制限するかどうか、検討を始めることになった。
東口のさいか屋跡地やラ・チッタデッラなどのA地区(約4・3ヘクタール)は、市の川崎駅東口駅前地区地区計画(地区計画)でパチンコ店やキャバレー、マンションなどの新規建設・出店が禁じられている。
しかし、銀柳街や川崎モアーズなどのあるB地区(約2・1ヘクタール)は用途制限の対象外。銀柳街では、ビル跡地に風俗店が進出する話が浮上しており、商連内では「商店街の価値が下がる」などと危惧する声が相次いでいる。今後、意見を集約できれば、用途制限の対象とするよう市に求める。
市への提言は、川崎駅周辺に大きな回遊性を生むことに主眼を置いた。具体的には、JRが西口に建設を検討中のホテルの質を高めたり、新たに南口を設置したりすることで、東側も含めた人の流れを生み出す。来年1月をめどに提言する予定。
川崎駅周辺は、西口がラゾーナ川崎プラザでにぎわう一方、東口は昨年、さいか屋が閉店するなど集客力が低下している。同商連は昨年7月、30年余の分裂を乗り越えて誕生し、10月から勉強会を開いて活性化の方策を練ってきた。
商連の猪熊俊夫会長は、「多くの商店街が協力し考えて提言をまとめることができた。魅力ある川崎駅周辺のまちづくりができるよう、実現していきたい」と話した。