横浜市立金沢動物園(金沢区釜利谷東)は、6月に生まれたアラビアオリックスの雄の赤ちゃんを23日から一般公開する。公開に合わせ、赤ちゃんの名前を選ぶことができるクイズ大会を行う。
アラビア語で平和を意味する「サリーム」、長生きという意味の「オマール」、王子を指す「カーン」の三つの候補から選んでもらう。参加者は会場で行うクイズに答え、最後まで勝ち残った人に命名権が与えられる。
雄の赤ちゃんは6月12日に生まれた。当初は砂漠の砂と同じような淡い褐色の体毛も親と同じように白い毛が交じり始めた。真っすぐで特徴的な角は生まれたばかりのころは5ミリほどの突起状だったが、現在は10センチほどに伸び、遠くからでも分かるようになった。
アラビアオリックスはウシ科で、アラビア半島などの乾燥した砂漠地帯に生息していたが、狩猟などで野生種は1972年に絶滅。国際自然保護連合(IUCN)レッドリストで絶滅危惧種とされている。
動物園で飼育し、繁殖させた個体をサウジアラビアなど4カ所で野生に戻し、現在は約千頭が生息している。金沢動物園での繁殖は今回の雄の赤ちゃんで15頭目となる。
クイズは23日午後1時半から、同園内のわくわく広場で行う。雨天時は翌日順延。また、天候と親子の体調によっては中止の場合もある。
【神奈川新聞】