川崎のアマチュア劇団「京浜協同劇団」(藤井康雄代表、21人)が12月2日から、90回記念公演をスペース京浜(幸区古市場)で行う。
近代戯曲の名作といわれる山本有三作の「嬰児(えいじ)殺し」と、岩手県の地域演劇の傑作といわれる川村光夫さん作の「めくらぶんど」の2本立て。前者は、貧しさゆえにわが子を殺した女性の苦悩と、同情しながらも連行する巡査の葛藤を描く。後者のタイトルは「飲めば目が見えなくなるというぶどう酒」のことで、密造酒を造る老人のストーリー。
制作担当の城谷護さんは「ともに貧困をテーマにしており、50年、100年前の作品ながら、迫ってくるものがある。現代の貧困も深刻だからだろう」と話している。
公演は2~4日と9~11日。平日は午後7時から、土日は午前11時と午後3時から。前売り大人2900円、学生1500円など。申し込みは、チケット専用電話090(4169)2637。