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【社説】犬殺処分ゼロ 次は飼育放棄なくそう

話題 | 神奈川新聞 | 2014年5月31日(土) 11:00

毎年何十万頭の犬や猫が全国の行政施設で殺処分される中、県動物保護センター(平塚市)と川崎市動物愛護センター(川崎市高津区)で、2013年度の犬の殺処分数が初めてゼロになった。

新たな飼い主を探すボランティアの活動やセンターの取り組みが数字として表れた。小さな命が救われたことは喜ばしいことであり、関係者の地道な努力は評価したい。

県のセンターに収容された犬609頭のうち29頭は病気などで死んだものの、飼い主に戻したり、新たな飼い主に譲渡するなどして殺処分はなかった。12年度の殺処分は92頭だったので大幅な改善といえよう。

両センターは持ち込まれても簡単には引き取らずに飼い主が自ら譲渡先を探すよう指導する一方、ボランティアと連携して収容犬の飼い主探しを進めてきた。ボランティアは犬を引き取り、医療ケアやしつけを行い、引き取ってもらいやすいようにして譲渡先を探してきた。官民の懸命な取り組みが奏功した。

迷い犬として保護されたり、飼えなくなって県内センター(県、横浜、川崎、横須賀)に持ち込まれたりする犬は12年度で計1515頭にも上っている。都市化や動物愛護の高まりで一昔前と比べれば大きく減ったとはいえ、依然として多い。

殺処分ゼロを継続し、他のセンターにも広げていくには、飼い主が責任を自覚してペットを最期まで飼うことが求められる。「殺処分ゼロ」に便乗する格好で、捨て犬が増えるようなことがあってはなるまい。

飼い主の取り組み次第で収容数は大きく減るはずだ。望まない命を産まないためには避妊・去勢手術を徹底することも必要だろう。鑑札やマイクロチップの装着などの処置をしていれば、収容犬の多くを占める迷い犬などは持ち主の元に戻れる。

昨年9月の動物愛護管理法改正で、飼い主には動物を最期まで適切に飼育する「終生飼養」に努めることが義務づけられた。自治体が動物の引き取りを要請されたとしても、安易な理由の場合は拒否できることにもなった。

法律で決められるまでもなく、飼い主は身勝手な理由で捨てることは許されない。愛らしいペットもやがて老いて病気もするだろうが、みとるまで飼うのが当然の責任だ。「殺処分ゼロ」の次は「飼育放棄ゼロ」となる社会を目指したい。

【神奈川新聞】

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