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【バスストップ】東急・た63(9)満願寺 江姫の像に畏敬の念

話題 | 神奈川新聞 | 2020年8月27日(木) 18:00

立て膝をつく江姫の木像。左が徳川秀忠と江姫の位牌=横浜市青葉区の満願寺
立て膝をつく江姫の木像。左が徳川秀忠と江姫の位牌=横浜市青葉区の満願寺

 バス停名でもある満願寺(まんがんじ)(横浜市青葉区)は、真言宗の古刹(こさつ)。建物こそ新しいが、森興道(こうどう)住職(82)は「歴史は古く、中世にまでさかのぼります」。

 2018年夏、客殿(きゃくでん)の新築と併(あわ)せて地元に縁(えん)深い江姫(ごうひめ)(崇源院(すうげんいん))の木像が完成し、本堂に安置された。徳川2代将軍秀忠(ひでただ)の正室で、3代将軍家光の母。寺がある旧石川村は江姫の化粧料(けしょうりょう)(嫁(とつ)ぐときの持参金に当たる土地)だった。村人は秀忠と江姫を慕(した)い、2人の没後(ぼつご)は月命日に農作業を休み、寺で法要を営んだという。江戸期から伝わる2人の位牌(いはい)も本堂にある。


満願寺の山門から本堂を望む
満願寺の山門から本堂を望む

 記者が江姫の像を拝観するのは、今回が初めて。歴史に詳しい区内の知人から「生きているかのよう」と聞いていた通り、今にも語りかけてくるのでは、と畏敬(いけい)の念を抱(いだ)いた。特徴的な立て膝(ひざ)の姿は、戦国時代や江戸初期の武家の女性には普通の所作だったという。作者は区内の横浜美術大で講師を務める彫刻(ちょうこく)家の中村恒克(つねゆき)さん。京都の養源院(ようげんいん)にある肖像(しょうぞう)画を基(もと)にしつつ、表情は“大正の三美人”と称される歌人の柳原白蓮(やなぎわらびゃくれん)を模したそう。仏ではなく人としての気迫(きはく)と、憂(うれ)いも感じる。

 地元旧家に残る古文書(こもんじょ)には、江姫が「旧好」のある村人に冬の寒さを防ぐ青い綿入れを贈(おく)り、村人は返礼に収穫(しゅうかく)したゴボウを、綿入れを着て姫に献上(けんじょう)したとの記述がある。この伝承から11年、郷土史家の横溝潔(よこみぞきよし)さんを施主に、江姫を供養する「牛蒡忌(ごぼうき)」が11月3日に始まった。今秋で10回目を迎え、森住職は「江姫さまの遺徳をしのぶ牛蒡忌を長く続けたい」と語った。

(小学校高学年向けに、難しい漢字にふりがなを振りました)
【2020年7月2日掲載】

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