逗子を拠点に活動するアマチュア劇団「子どもミュージカルシアター」が創立20年の節目を迎え、「子ども」をうたった劇団名を変更する。月日がたち、子どもだったメンバーが成長し、上演作品も大人向けに変わりつつあるためだ。19日に横須賀芸術劇場(横須賀市本町)で開かれる公演を最後に“大人”として新たな門出を迎える。
同劇団は、1996年に逗子市の作曲家、成田民子代表(65)が発足。当初は小学生と保護者ら約60人が集まり、オリジナルミュージカルを続けてきた。
メンバーが年齢を重ね、現在は大学生から80代まで。19日の公演に向けて、出演者約30人が稽古に汗を流している。
上演するのは、劇団の旗揚げ公演の演目だった少年少女の冒険ストーリー「友達たんてい」の続編。劇団の節目に合わせ、20代になって再会した主人公4人の姿が描かれる。
大人になり、それぞれの道を歩む主人公たちが、子ども時代のように謎解きをする物語に、「ハーメルンの笛吹き男」や「アラビアンナイト」など、この20年間で上演してきた作品の世界が織り交ぜられる。
脚本・作詞・作曲を手掛けた成田代表は「大人になる過程での思春期の苦しみや、それを乗り越えて進んでいく姿に共感してもらえれば」と話す。
小学3年生から劇団のメンバーで、主人公の1人を演じる野澤旺修さん(22)は「今までの上演作品が組み込まれているので、これまで舞台を見てくれた人に懐かしい気持ちで楽しんでほしい」と呼び掛けている。
19日の公演は午後6時半開演。入場料は大人2千円(当日2500円)。問い合わせは、同劇団の近田ゆき子さん電話090(5530)4785。