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若冲の美、西陣織で再現 8月2日まで巡回展 平塚

話題 | 神奈川新聞 | 2020年7月30日(木) 15:00

伊藤若冲の代表作を西陣織で再現した全国巡回展=平塚市美術館
伊藤若冲の代表作を西陣織で再現した全国巡回展=平塚市美術館

 江戸時代中期に活躍した絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716~1800年)の代表作を西陣織で再現した全国巡回展が29日、平塚市美術館(同市西八幡)で始まった。京都市内の西陣織業者などでつくる実行委員会の主催で8月2日まで。

 京都出身の若冲は緻密な筆遣いと色鮮やかな動植物の描写が特徴。需要が激減している西陣織の魅力を発信しようと、「西陣美術織工房」(京都市)が若冲の名画を5年かけて再現した。2017年から全国約100カ所で巡回展を開いている。

 若冲の鮮やかな色使いをコンピューターで分析し図案を作成。一般的な西陣織の糸よりさらに細く「髪の毛の半分くらいの細さ」(担当者)の経(たて)糸2700本、緯(よこ)糸1万5千本をジャカード織り機で編み込み、繊細な筆致を立体的に再現した。

 会場には糸で“描かれた”若冲の「釈迦(しゃか)三尊像」や「動植綵絵(さいえ)」30幅を中心に約60点が並ぶ。葛飾北斎の富嶽(ふがく)三十六景「神奈川沖浪裏(おきなみうら)」を再現した作品も展示されている。

 西陣織の工房はピーク時から1割にまで減り、伝統継承の危機に迫られている。同工房は「着物文化が衰退していく中で西陣織の聖地の技を見てほしい」と呼び掛けている。

 入場無料で午前9時半から午後5時(最終日は同4時)まで。

 
 

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