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サクラマス復活願い 相模川へ幼魚3千匹放流

話題 | 神奈川新聞 | 2018年11月27日(火) 11:30

バケツに入れたヤマメを放流する参加者ら=相模川の三川合流点
バケツに入れたヤマメを放流する参加者ら=相模川の三川合流点

 相模川にサクラマスを復活させようと、釣り愛好家団体の「キャッチ&クリーン」(本田行照会長、川崎市)は25日、相模川の三川合流点(厚木市)で、サクラマスの幼魚に当たるヤマメ約3千匹を放流した。「森と川と海を繋(つな)ぐサクラマス復活プロジェクト」と題し、会員や市民ら約80人が参加。サクラマス復活を願いながら流れにヤマメを放った。

 サクラマスは渓流魚のヤマメの一部が海に下り、成長した後、再び川をさかのぼり上流で産卵する。ヤマメが持つ楕円(だえん)形の模様がなくなるなど、見た目が大きく変わる。体長も20センチ程度のヤマメと比べて、サクラマスは50センチほどにも成長する。相模湖建設以前には、相模川で年間数トンもの漁獲があったとされるが、現在では極めて珍しい。

 同団体発起人の小平豊さん(49)が、相模川漁業協同組合連合会(木藤照雄会長)などに働き掛けて、初の放流にこぎ着けた。養殖業者から運び込んだ3千匹のうち、100匹を標識魚として小さなアブラビレをカットした後、手分けして流れに放流した。親子連れの参加者もいて、小さなバケツでヤマメを放流した子どもは「バイバイ」と声を掛けていた。

 小平さんは「とにかくサクラマスとなって帰るのを祈りたい。早ければ来年3月から遡上(そじょう)してくれるのでは」と期待する。ただ、現状の川には、堰(せき)の魚道が十分に機能していないところもあるという。相模川漁連の木藤会長は「サクラマス回帰の夢を乗せた第一歩。サクラマスだけでなくアユ、ウナギなどの魚も川を上下できる魚道の整備が不可欠」と指摘していた。

 
 

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