川崎市多摩区の活性化に向け、同区にキャンパスのある専修大の学生が中心になり、フォトコンテスト作品の募集を始めた。観光、自然、商業の三つのキーワードに基づく写真をつなぎ、区の魅力を発信しようと企画した。学生たちは「自分しか知らない多摩区の魅力が詰まったストーリーを3枚の写真で表現してほしい」と呼び掛けている。
区内の商店街などの活性化策を考えている、同大商学部の渡辺達朗教授のゼミ生約40人が活動の中心。川崎市や多摩区商店街連合会などと連携して取り組んでいる。
フォトコンテストのテーマは「3枚の写真でつなぐ、あなたと多摩区の物語」。ゼミ長の鈴木莉子さん(21)=3年=は「どうすれば地元の商店街など、区内の地域資源を巡ってもらえるかを考えた結果、フォトコンテストを発案した」と語る。
学生たちも実際に区内を巡り、三つのキーワードの写真からストーリーを紡いだ。例えば「学生の休み時間」と題した作品では、生田緑地の緑道で学生たちが涼んでいる様子(観光)、多摩川のサイクリングコースで学生たちが万歳をしている影(自然)、小田急線向ケ丘遊園駅北口の商店街(商業)を並べた。鈴木麻瑠夏さん(21)=同=は「学生が休み時間に行くことのできる範囲で、リフレッシュできる場所がこんなにもあることを表現したかった」と話す。フォトコンテストを機に区内の多くの商店街を巡ったという吉田航さん(20)=同=も「数々のお薦め商品があって、それぞれに違った魅力があることが分かった」と、地域資源の素晴らしさを実感した様子。
区内には日本民家園や生田緑地ばら苑などの観光スポットもあり、学生たちは「少しでも多くの作品の応募を期待している」と呼び掛けている。「多摩区を愛するすべての人」が応募できる。応募は11月13日まで。
作品は12月に学生や市職員、商店街のメンバーらで審査し、入賞作品などには賞品が贈られる。また、同17~22日に同区役所で展示される。詳細は多摩区フォトコンテストの公式ホームページへ。