8月に米国で開かれたヨーヨーの技を競う世界大会で、横浜市立大学国際総合科学部2年生の高田柊(しゅう)さん(20)=同市金沢区=が「2A部門」の頂点に輝いた。音楽に合わせてさまざまな妙技を繰り出すヨーヨーは、世界中で若者を中心に人気が高い。この大会では4年ぶり2度目の優勝を飾った高田さん。「将来は欧米などのショービジネスで活躍したい」と青写真を描く。
競技のヨーヨーは、フィギュアスケートのように自分で選んだ楽曲に合わせて技や表現力を競う。ヨーヨーの種類や使う個数によって部門が複数ある。2A部門は両手で2個を扱う。日本は強豪国で、今年8月の世界大会では全6部門トップを日本人選手が独占した。
静岡県出身の高田さんは小学1年生のとき、自宅で父・真さん(47)が披露したヨーヨーの技に初めて魅せられた。それから世界トップクラスの選手がいる愛知県の練習場所で腕を上げ、高校1年生で世界大会を初めて制した。高田さんの強みは、世界唯一というバック転を取り入れた技だ。
活動の場を広げるため同大のAO入試で合格し、進学を機に来浜。今は学業の合間を縫って1日6時間ほど練習に励む。大会前は1週間でひもが100本切れるほど。さらなる技の向上を目指して、大学ダンス部でブレークダンスも習得中という。
ヨーヨーの魅力を「自分で技を考案し、大会で決めると歓声を浴びられる。世界中に友人もできた」と語る高田さんは、10月に都内で開かれた国際大会でも優勝。スポンサーがつき、テレビ出演やイベント参加が増えるなど、ヨーヨー界で一目置かれる存在になった一方、大学近くの保育園に出向くなど地域でのPR活動にも精力的だ。
高田さんは「ヨーヨーはおもちゃのイメージを持たれがちだけど、全身も使って表現することで格好いいと思ってもらえるよう、いろんな場所でパフォーマンスしていきたい」と話している。