新型コロナウイルス感染拡大に伴い、書道教室を休講せざるを得なくなった相模原市南区在住の鴨田優子さん(36)が、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」を活用し、生徒の指導を続けている。言葉では表現しにくい筆の運び方を撮影し、動画を自身のブログに掲載。不安が大きかったが、教え子からは「繰り返し見られて、分かりやすい」と好評だ。鴨田さんは「コロナ禍でも諦めず、日本の文字の美しさを発信し続けたい」と意を強くしている。
スマホで自宅学習
生徒「対面のよう」
鴨田さんは、同区東林間と川崎市高津区で書道教室を主宰。4歳から86歳の生徒43人を教えている。
新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍晋三首相が2月27日、全国すべての小中学校と特別支援学校に臨時休校を要請。書道教室は対面指導が基本で、学校と同様、「3密(密閉、密集、密接)」は避けられず、休講することを決めた。
誰もいない教室で、これからのことを考えた。日本文化を海外に伝えるため、一念発起して英語講師から転職した。「生徒が集まる書道教室は宝物。それが壊れてしまうんじゃないかと不安だった」
対面しなくても、筆の運び方を分かりやすく教える方法はないか。たどり着いたのが動画だった。