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川崎・古民家園、ハチ120種の楽園 重要な生息地、大半は無害です

話題 | 神奈川新聞 | 2018年8月19日(日) 14:02

調査でハチに人気があることが分かった江向家住宅(右奥)=川崎市立日本民家園
調査でハチに人気があることが分かった江向家住宅(右奥)=川崎市立日本民家園

 古民家が立ち並ぶ川崎市立日本民家園(同市多摩区枡形)に、約120種類のハチが生息していることが、県立生命の星・地球博物館(小田原市)などの調査で分かった。国指定重要文化財のかやぶき屋根に巣を作り、好物の虫が豊富な里山に囲まれた環境が居心地の良さにつながっているとみられる。希少種の営巣地も発見した同博物館学芸員の渡辺恭平さん(32)は「すまいと餌に困らないまさにハチの楽園で、県内で極めて重要な生息地」と説明する。

 渡辺さんと、昆虫研究者で生物画家の川島逸郎さん(48)=横須賀市=らが昨年4~10月に10回ほど調査。古民家など移築された25件全てで生息が確認された。かやに巣を作るヤマトルリジガバチの個体数は特筆すべきもので、カバフドロバチなど減少が目立つ種類も多数見つかった。

 「都市部にこれだけの生息場所があるとは思わなかった。さらに調査すればもっと多くの種類が見つかるはず」と、渡辺さんは驚きを隠さない。

 最大の発見は、“幻のハチ”といわれるソボツチスガリの営巣地だという。農村歌舞伎を上演する国指定重要有形民俗文化財「船越の舞台」の床下にあることが分かった。営巣地発見は県内では初めて。神社の床下などにすみゾウムシを餌とする。営巣地は全国でも少なく、埼玉県では希少野生動植物種に指定され、保護されている。

 調査では、ハチはかやぶき屋根のほか、壁の隙間や土の地面、石垣などに巣を作り、古民家を囲む雑木林でイモムシなどの餌や、巣の材料を集めていることが判明した。

 泥を固めて巣を作るムモントックリバチ、青緑色が美しく“飛ぶ宝石”と呼ばれるミドリセイボウも生息。また、合掌造りで有名な国指定重要文化財「江向家住宅」など、屋根下部が低いために風を受けにくく、日当たりが良い古民家がハチに人気があるという。

 園内で8日に実施された調査報告ツアー。刺されるのを心配する参加者に、渡辺さんは、国内に6千種類以上のハチがいるとした上で、「危険なのはスズメバチなどほんの一部で、家族で暮らすハチが女王バチを守るために攻撃することがほとんど。大半は単独で暮らしており、人と出会っても逃げるため、人には無害だ」と説明した。


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