
日頃のざんげと精進を誓う「閻魔詣(えんまもうで)」が16日、秦野市蓑毛の閻魔堂で行われ、大勢の家族連れなどでにぎわった。「地獄の釜のふたが開き、罪人が責めを免れる」との言い伝えがある8月16日に合わせて行った。閻魔堂には市指定重要文化財(重文)の閻魔像が安置されており、「秦野みのげ文化の会」が5年前から行っている。
境内に約200個の赤いちょうちん、50本の旗が並び、閻魔様を題材にした紙芝居も披露された。閻魔堂ではろうそくの明かりの中、市指定重文の十王像や、大日堂に安置される県指定重文の木造大日如来坐像に見入る人の姿も見られた。同会によると、近年は大日堂や閻魔堂の屋根や壁が老朽化し、修復が課題となっている。
初めて家族と訪れた横浜市港北区の会社員伊藤好正さん(40)は「十王像の迫力に圧倒された。子どもが大きくなったらまた来てみたい」と話していた。