昨年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員を務める川崎哲さんの講演会が13日、秦野市柳町の市西公民館で開かれた。市民団体「いいなイエロー市民の会@はだの」の主催で、約120人が来場した。
川崎さんは日本政府の核兵器禁止条約参加に向け「被爆国が参加していない事実が十分知られていない」とし、「議論を起こすことが皆さんにできること。次のアクションを起こしてほしい」と呼び掛けた。
日本がプルトニウム約47トンを保有することにも触れ、世界には1万4450発の核兵器が存在するとし、「(核兵器を)絶対に作らせない仕組みを築かないといけない。それが核廃絶だ」と述べた。
核兵器保有国と非保有国双方を橋渡しし、条約に参加しない意思を表明した安倍晋三首相について「けむに巻かれてはいけない。国会議員にちゃんとした議論をしてもらわなければいけない」と語り、核の傘に頼らない社会の必要性を強調した。